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2024/09/23

 誰も知らないだろう。

 しがらみも壁も軽々と越えてゆく鳥の、その実在する足には重い票が付けられていること。
 美しく力強く風を受ける翼には、透明な鎖が巻き付いていること。

 それらがいつか、彼を鳥籠に連れ戻さずにはおかないだろうということ。

 鳥の声のうたう自由さに聞き惚れて、本当はそんなものは断ち切ってしまいたかった。
 断ち切って、……貴方が戻る場所を、この腕(かいな)の籠以外全て奪いたかった。

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 護りたいが過ぎて監禁ヤンデレっていう話を聞いたので、そんな感じで。

 極楽鳥はかつて、足を切った状態の物が持ち込まれて認識が広まったことから、一生枝にとまらず飛び続けるだとか、餌を食べずに空気を食べて生きるだとか言われていたそうですね。


 カナトさんはすごーく自由(っていうか気さく)な人なんだけど、やっぱりその生い立ちとか立ち位置はしがらみに溢れていると思うわけで、学園内でこそ今のようだけれど、家に帰ったらああは行かないのだと思う。
 というか、立場があるからこそのあの気さくさ……というか分け隔ての無さ?なのかなとちょっと思ったりもしますが。
 そのギャップを知ってるケン。

 知ってて、それでもカナトさんの謳う自由さに、己の思いへの許容を見出してしまって、縋ってしまう。

 でもグレーなカナトさんだったら、このまま手を繋いでいたら、ケンも鳥籠に引きずり込んでしまうとわかってながら手が離せない。
 ケンの方は引きずり込まれても、カナトさんの傍にいられればいい。鳥籠の中の憂鬱から、貴方を守りたいから。

 でもいつしか、カナトさんを傷つける鳥籠なんて無くなればいいとうっすら思い始める。
 それでもカナトさんが鳥籠から抜け出せないというのなら、代わりの籠で囲ってしまおう。
 もしヤンデレ監禁だったらそんな感じ。
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2010/08/04
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