「――で、修道院に視察に行ってきたんですけど、背丈も伸びてて、いつのまにか次期聖母候補なんて言われてるらしくて。本人は知らないみたいですけど」
かーわいいんですよ!
満面の笑みで我が事のように自慢されて、セツナは額を抑えたくなる手をぐっと堪えた。我慢強さは美徳であると、自分に言い聞かせる。
こういう親馬鹿というか、身内贔屓なのは一体誰に似たのだろう。遙か昔にも似たような親馬鹿っぷりを発揮していた人物もいたが、目の前の男がその人物の血を引いていないのは100%保証済みだ。……いや、父親はともかく、母親側にまったく血縁関係がなかったかどうかまでは知らないが。
まだ語ろうとするサイアスを遮って、セツナは口を開く。
「それで、また公費を無駄遣いしてきたのか」
「やだなぁ、ちょっと修道院に補助金出しただけじゃないですか」
「あしながおじさんを気取るのも大概にしなさい。そのうち公費の使い方を間違えるぞ」
政治の世界では、そういうちょっとしたことが命取りになる。特に彼が居るのはあの飛天である。追い落とされないよう警戒するに越したことはない。……いや、最近は政界も平和になって、以前のような陰険さは殆ど無くなったのだが。
ともかく、若い才能を育てるのは良いことだし、慈善事業をするのも良い。だが一歩間違ったらただのロリコン扱いされてもおかしくないのは自覚して欲しいところだ。
「…………」
「……どうした」
「いや、おじさん足長いなぁと思って」
「帰っていいか」
「わー!待ってくださいよ!」
かーわいいんですよ!
満面の笑みで我が事のように自慢されて、セツナは額を抑えたくなる手をぐっと堪えた。我慢強さは美徳であると、自分に言い聞かせる。
こういう親馬鹿というか、身内贔屓なのは一体誰に似たのだろう。遙か昔にも似たような親馬鹿っぷりを発揮していた人物もいたが、目の前の男がその人物の血を引いていないのは100%保証済みだ。……いや、父親はともかく、母親側にまったく血縁関係がなかったかどうかまでは知らないが。
まだ語ろうとするサイアスを遮って、セツナは口を開く。
「それで、また公費を無駄遣いしてきたのか」
「やだなぁ、ちょっと修道院に補助金出しただけじゃないですか」
「あしながおじさんを気取るのも大概にしなさい。そのうち公費の使い方を間違えるぞ」
政治の世界では、そういうちょっとしたことが命取りになる。特に彼が居るのはあの飛天である。追い落とされないよう警戒するに越したことはない。……いや、最近は政界も平和になって、以前のような陰険さは殆ど無くなったのだが。
ともかく、若い才能を育てるのは良いことだし、慈善事業をするのも良い。だが一歩間違ったらただのロリコン扱いされてもおかしくないのは自覚して欲しいところだ。
「…………」
「……どうした」
「いや、おじさん足長いなぁと思って」
「帰っていいか」
「わー!待ってくださいよ!」
あしながおじさんするサイアスさん。才能ありそうな子が伸びてくのを見るのが嬉しい人。
上のような理由でカレンさんと知り合っていたらいいと思っています。
修道院の子はティータさんでもマルガリテさんでも。親馬鹿って書いてますが特にサイアスとの血縁関係はありません。
あっ、でも極論すれば、同部族は皆同じ始祖から発生しているわけですから、徹底的に遡れば遠い血縁ということになるのかも知れない。
この時点までで既に延々と似たような近状報告(と言う名の自慢話)を聞かされてうんざりしてきているセツナさん。別に彼の気が短いわけではないんですよ。でもセツナさんはサイアスが言うことをはいはいと流せない程度にはサイアスさんのことが大事だったらいいなと。
上のような理由でカレンさんと知り合っていたらいいと思っています。
修道院の子はティータさんでもマルガリテさんでも。親馬鹿って書いてますが特にサイアスとの血縁関係はありません。
あっ、でも極論すれば、同部族は皆同じ始祖から発生しているわけですから、徹底的に遡れば遠い血縁ということになるのかも知れない。
この時点までで既に延々と似たような近状報告(と言う名の自慢話)を聞かされてうんざりしてきているセツナさん。別に彼の気が短いわけではないんですよ。でもセツナさんはサイアスが言うことをはいはいと流せない程度にはサイアスさんのことが大事だったらいいなと。
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( 2008/11/18)
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