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2024/09/23
 神羅

 仰角約36°、標的移動速度24km/h.
 発射角度38°、初速は音速の手前。ここまではコンマ1秒以下の判断。
 さあここからが腕の見せ所、計算通りに飛んで頂戴!
 
 Lock-on. Fire!

 ドォン、体の奥まで響く音と共に、掲げた左腕、肩、それから順番に足までを衝撃が駆け抜けるけれど、鋼の体はそんなことじゃ壊れない!
 わずかな弧を描いて飛んだ砲弾は、見事羽根兜にぶち当たった瞬間炸裂して、周りの羽根野郎も巻き込む炎と衝撃波を撒き散らす。

 天使?とんでもない!

 そう言いたくなるような悲鳴を上げて落ちていく奴らを確認したところで、金に染まっていた視界がすっと明度を落とす。
 まったく、撃ち落としても撃ち落としても減りやしない。
 ふっと息を吐いたところで、上からの怒号。(ああ、悲鳴じゃない、って聞きわけられるようになっちゃった!)はっとして振り仰ぐと、降ってくる槍と矢の雨。舌打ちして腕を掲げかけたところで、視界を黒い巨体が塞ぐ。
 風切り音を纏った腕の一振りで凶器の雨が薙ぎ払われ、硬質の音が響く。
 巨躯の薙いだ直後の空間に向けて、私はセットしていた銃弾を撃ち込むっ!鉛弾が装甲を貫通する音と、盛大な地響きとを背景に、鋼の巨躯が降り立った。
 身を起こし、濃い緑の髪をなびかせて、姉さんが振り返る。
「気をつけろ、あいつ等死角を狙ってくるぞ」
「わかってるわよ、ちょっと油断しただけ。第七の将軍は?」
「もうすぐ着くらしい」
「じゃ、それまでに片付けちゃいましょ、あの人の仕事が無くなるくらいに!」
「ああ、遅く来たことを後悔させてやる」
 揃って不敵な笑みを浮かべて、私達は駆け出す。
 
 双子の戦女神、ここに降臨。

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2008/02/03
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