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2024/09/23
 Eternal

 ソファに投げ出された男の手を取る。
 触れた掌の皮は、杖やハンマーを握っていた頃の名残を残してやや硬く、けれど彼女自身のそれよりはずっと繊細に柔らかかった。
 彼と彼女の形は、性差によって明確に隔てられていて、指の長さも、掌の厚さも、彼女は決して彼には敵わない。
 けれど剣と盾を握って過ごしてきた彼女の掌だけはまだしっかりと硬く、そして彼女を愛してくれる手は、既に武器を持つには少々相応しくない優しさを持っている。
 弛緩した手に指を絡ませても、男が目覚める気配はなかった。
 常より少し高い体温が伝わってくる。
 温かい、と彼女は思う。
 けれどこの温かい手は、必要とあれば、つい先ほどまで薬を握っていたはずのその手で毒を盛るのだろう。昔彼女にそうしたように。もっとも、あれは毒ではなかったけれど。
 できることなら、そんなことが起きなければいいと思う。二度と、そんなことが。
 それに小さく息を吐いて視線を落とすと床に落ちているものが目にはいる。膝から滑り落ちたのだろう、足下に落ちていたのは、新聞でもカルテでも医学書でもなく、ただの娯楽用の小説だ。
 空いた片手でそれを拾い上げて、机の上へと戻す。それがあんまり日常じみていて、彼女は少しだけ笑った。

 一日でも長くこの時間が続くことだけを、願っている。

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 Ⅰのパラ子と玉ネギ、エトリアから5年後くらい。
 エトリアの件が終わった頃は、まだデレと疑心暗鬼が半々くらいな二人でしたが、一緒に冒険者引退する程度には仲睦まじかったのでそのまんま同居しました。

 で、パラ子は地元の自警団か何かに所属、玉ネギは開業医。

 医術防御と各種ガード、スマイトとヘヴィストさえあればどこまでだって行けるさ!
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2010/04/10
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