「あんたに話がある」
およそ人に物を頼むための愛想という物を一切繕わぬ声音に、ルベラはゆるりと戸口を見遣る。
「明日、メンバーに入ってもらいたい」
白衣を脱いでしまえば、到底治療に携わる者とは思えない派手な出で立ちの男は、軽く扉の縁に手をかけたまま言う。だがその内容とは裏腹に、男の口調は命令するような、有無を言わせぬそれだ。
「随分急な話だな。だが、磁軸を使えるのは五人までだ。私と替わるのは誰だ?君か?」
ルベラの問いに、男は笑う。知っているくせに。そう言いたげな皮肉な笑み。
「冗談。――ユーディアだ」
「……ほう?」
ルベラはゆるやかに一つ瞬いた。
「その彼女本人はどうしている」
「よく寝てるぜ。残念だけど自分の部屋で」
「では、これは君の一存というわけか」
「メンバーの状態見て、必要なら無理にでも休ませんのも俺等メディックの仕事なんだよ。建前だけどな」
「彼女が不調だとしても、全力の私が彼女の実力に及ぶとは思えないが」
「そりゃ、確かにあんたじゃ力不足だ」
あっさりと肯定して扉から手を離し、男は傍らの壁に背を預けた。
「でもユーディアにゃ、こんな仕事は役不足なんだよ。あいつはこんな、汚れた仕事をする必要はない。相応しいのは俺や、」
そこで一度言葉を切って、男は、く、とその面に挑発するような笑みを浮かべる。
「――あんたみたいな人間だ。こんな汚れ役に、あいつを使うなんざ勿体ない。あいつはな、ああいう高潔な騎士様みたいな、お綺麗な役をやってりゃいいんだよ」
言葉の端々に滲む皮肉と、その台詞に似合わぬ強い視線を、真正面から無表情にルベラは受け止め、見つめ返す。
「もし私が無理だ、と言えば」
「その時はお前の代わりにガキ連れてくまでだ」
「――……まるで脅しだな」
「まるで、じゃねぇ、脅しだよ。言ったろ?汚れ役が似合いだって」
およそ人に物を頼むための愛想という物を一切繕わぬ声音に、ルベラはゆるりと戸口を見遣る。
「明日、メンバーに入ってもらいたい」
白衣を脱いでしまえば、到底治療に携わる者とは思えない派手な出で立ちの男は、軽く扉の縁に手をかけたまま言う。だがその内容とは裏腹に、男の口調は命令するような、有無を言わせぬそれだ。
「随分急な話だな。だが、磁軸を使えるのは五人までだ。私と替わるのは誰だ?君か?」
ルベラの問いに、男は笑う。知っているくせに。そう言いたげな皮肉な笑み。
「冗談。――ユーディアだ」
「……ほう?」
ルベラはゆるやかに一つ瞬いた。
「その彼女本人はどうしている」
「よく寝てるぜ。残念だけど自分の部屋で」
「では、これは君の一存というわけか」
「メンバーの状態見て、必要なら無理にでも休ませんのも俺等メディックの仕事なんだよ。建前だけどな」
「彼女が不調だとしても、全力の私が彼女の実力に及ぶとは思えないが」
「そりゃ、確かにあんたじゃ力不足だ」
あっさりと肯定して扉から手を離し、男は傍らの壁に背を預けた。
「でもユーディアにゃ、こんな仕事は役不足なんだよ。あいつはこんな、汚れた仕事をする必要はない。相応しいのは俺や、」
そこで一度言葉を切って、男は、く、とその面に挑発するような笑みを浮かべる。
「――あんたみたいな人間だ。こんな汚れ役に、あいつを使うなんざ勿体ない。あいつはな、ああいう高潔な騎士様みたいな、お綺麗な役をやってりゃいいんだよ」
言葉の端々に滲む皮肉と、その台詞に似合わぬ強い視線を、真正面から無表情にルベラは受け止め、見つめ返す。
「もし私が無理だ、と言えば」
「その時はお前の代わりにガキ連れてくまでだ」
「――……まるで脅しだな」
「まるで、じゃねぇ、脅しだよ。言ったろ?汚れ役が似合いだって」
なんで「かいな」を変換出来ぬかATOK。
えーと、1ギルド、五層ボス前夜……です。玉ネギがパラ子に一服盛りました。
というかこれ、今現在凄く集中できないふやけた頭で書いているので後半単調だなぁ……すいません……
えーと、1ギルド、五層ボス前夜……です。玉ネギがパラ子に一服盛りました。
というかこれ、今現在凄く集中できないふやけた頭で書いているので後半単調だなぁ……すいません……
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( 2010/07/09)
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