狩った命の爪を、皮を、肉を、内臓を、剥いで残った骨と血を、地面に吸わせて土へと還す。
それが当たり前の営みだった。営みの、はずだった。
目の前には小さな塚がある。
土を盛って、その辺りから拾ってきた石を立てただけの簡素な物だ。下には何も埋まっていない。この手が放った矢が射抜いたモリビトの数は、こんな小さな塚一つの下にはきっと納まらない。
――きっと、なんて曖昧な言い方をするのは、殺した数を覚えていないからだ。数える暇さえなかった。或いは故意に目を逸らしたのかも知れない。
いずれにしろ、自分達はモリビトを埋めることさえ出来なかった。それすら惜しんで、4階層を駆け抜けた。
それが当たり前の営みだった。営みの、はずだった。
目の前には小さな塚がある。
土を盛って、その辺りから拾ってきた石を立てただけの簡素な物だ。下には何も埋まっていない。この手が放った矢が射抜いたモリビトの数は、こんな小さな塚一つの下にはきっと納まらない。
――きっと、なんて曖昧な言い方をするのは、殺した数を覚えていないからだ。数える暇さえなかった。或いは故意に目を逸らしたのかも知れない。
いずれにしろ、自分達はモリビトを埋めることさえ出来なかった。それすら惜しんで、4階層を駆け抜けた。
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( 2010/07/08)
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