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2024/09/23

「久し振り、って言った方が良いのかな?」
「前会ってから5年くらい経つか。確かに久し振り、だな。今更だけど」
「うん。流石に大人の5年と子供の5年は違うね。前会ったときからあんまり変わってないなあ」
「これ以上変わるっつったら老けるだけだろ。――そんなことより、何やってんだお前?」
「何って、今も昔も変わらず行脚の詩人業だよ。世界樹のお膝元、ラガード公国に話のネタを求めに来る吟遊詩人は、山ほど居ると思うけど」
「話のネタを、じゃなく話のネタになりに来たんじゃねぇの、お前」
「ええ? 酷いなぁ。ウケは良いんだよ?女声と地声で一人デュエット」
「お前がやると洒落にならねーよ」
「ある程度マジに見える方が面白いだろう? まあいいじゃない。おかげで早々に君に会えたし」
「……今不穏な言い回しが聞こえた気がする」
「そこ勘繰るかな。知らない土地に来たら知人を捜すのは当たり前だよ」
「はいはい。で、俺に会って何がしたかったんだよ。良心的な宿の紹介くらいなら出来るけど?」
「ん、ありがたいけど宿はもう取っちゃった。君に訊きたいことはまた別」
「へー?」
「ここの迷宮の登り方、教えてよ」
「大公宮行って話聞いてこい」
「そうじゃなくてさ。君のギルド、四階層も20階まで登ったんだって?魔性の声で鳴く鳥が居るって」
「っ――どっから聴いたそれ。昨日の話だぞ?」
「詩人の耳は何でも聴くのさ。誰かの鼓動、愛の囁き、勿論風の噂だってね。――四階層のその先。どんなものが在るのか、君だって薄々感づいてるんじゃないの」
「……登ってみなきゃ解らない、ってのが建前。何にもねぇかも知れないんだし」
「そう。それもそうか。……話を戻すよ。僕はね、ハルュピュイアの声が聴きたい。それも、出来るだけ早く」
「――うちはダメだ。バードは間に合ってる」
「そうは言わずに。喉だけかってよ。なんなら前衛に出たって良いよ」
「そういう問題じゃねぇの」
「バード一人でこれからの作戦全部に手が回ると思ってる?」
「……随分迷宮にご執心じゃねぇの。何でそんなに迷宮に登りたい?」
「さあ。君は出会ってからちっとも自分のことも核心も話してくれないから予想するしかないけど、多分、君と同じ理由だと思うよ」

拍手




 もう小鳥ではないけれど。
 拍手につっこんであったネタです。金鳥と緑レン。
 ハイラガードで意図的な再会。

 金鳥を入れたくないわけではないけれど、バードはこれ以上増やせないと思ってる緑レン。
 2ギルドの初期メンツは地味に灰鳥に対して負い目があります。だから増やせない。彼の立場を脅かすことは出来ない。
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2010/05/27
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