「何でこの世界に住もうなんて思ったんだ?」
獣避けのために焚いた火を、枝でかき混ぜながらマキシは問うた。
地上の下には魔界、更にその下には大魔界があるというのは周知の事実で、簡単に繋がりはしないが、この世界の他にも沢山の異世界が存在している、というのは天界ではもはや定説だ。
「この世界の他にも、もっと都合の良い場所があったんじゃないのか?」
「決まっている」
何を解りきったことを、とでも言いたげな調子で答えた鬼の手には、何故だか杯と酒瓶とがある。どこから持ってきたんだ、まさか盗んできたんじゃ……(彼等が通貨を持っているなんて思えない!)と思ったが、訊いたら面倒なことになりそうだったので、ここはあえて眼を瞑ることにする。
青い髪の鬼は、空を振り仰いだ。木々の切れ間から覗く空には、丁度真円の月が浮かんでいる。
「月が美しかった。だから此処にした」
「そうだね」
少し離れた倒木に腰掛けた火炎を操る鬼は、真っ赤な爪を磨きながら(そう言えば何故か彼は地上界での身嗜みにやたらと詳しい)言う。
「粋という概念は相変わらず理解しきれませんが、天体の美しさには同意しますよ」
「確かに、この世界は綺麗」
先の割れた槍を磨いていたクレアが言った。そう言えば今日の夕飯当番で魚を捕ってきたのは彼女だった。
「尤も、私達の世界に似ているから、そう思うのかも知れないけど」
肩を竦めた彼女の横では、白い毛並みに埋もれるようにして、この地上の住人であるメリルとアゼルが眠っている。尾を枕に使われているケルベーダは居心地悪そうにちらちらと二人を見ていて、マキシは小さく笑った。
獣避けのために焚いた火を、枝でかき混ぜながらマキシは問うた。
地上の下には魔界、更にその下には大魔界があるというのは周知の事実で、簡単に繋がりはしないが、この世界の他にも沢山の異世界が存在している、というのは天界ではもはや定説だ。
「この世界の他にも、もっと都合の良い場所があったんじゃないのか?」
「決まっている」
何を解りきったことを、とでも言いたげな調子で答えた鬼の手には、何故だか杯と酒瓶とがある。どこから持ってきたんだ、まさか盗んできたんじゃ……(彼等が通貨を持っているなんて思えない!)と思ったが、訊いたら面倒なことになりそうだったので、ここはあえて眼を瞑ることにする。
青い髪の鬼は、空を振り仰いだ。木々の切れ間から覗く空には、丁度真円の月が浮かんでいる。
「月が美しかった。だから此処にした」
「そうだね」
少し離れた倒木に腰掛けた火炎を操る鬼は、真っ赤な爪を磨きながら(そう言えば何故か彼は地上界での身嗜みにやたらと詳しい)言う。
「粋という概念は相変わらず理解しきれませんが、天体の美しさには同意しますよ」
「確かに、この世界は綺麗」
先の割れた槍を磨いていたクレアが言った。そう言えば今日の夕飯当番で魚を捕ってきたのは彼女だった。
「尤も、私達の世界に似ているから、そう思うのかも知れないけど」
肩を竦めた彼女の横では、白い毛並みに埋もれるようにして、この地上の住人であるメリルとアゼルが眠っている。尾を枕に使われているケルベーダは居心地悪そうにちらちらと二人を見ていて、マキシは小さく笑った。
マキシ様御一行、野営中。賢者様を入れるのを忘れた……
羅震鬼さん達、震獄が終わったらまた封印されてしまうのかなぁ……それだけが気がかりです……
この後、
何で笑うんだー、ってミロクさんがマキシさんにからんで、
マキシさんは、いやそっちを笑ったんじゃなくて!って言うんだけどミロクさんにはあんまり通じなくて、
横からホスルトさんが、駄目だよーこの人酔ってるもんーって言えばいいと思います。
賢者様はマキシさんの横でうつらうつらしていると思う。
羅震鬼さん達、震獄が終わったらまた封印されてしまうのかなぁ……それだけが気がかりです……
この後、
何で笑うんだー、ってミロクさんがマキシさんにからんで、
マキシさんは、いやそっちを笑ったんじゃなくて!って言うんだけどミロクさんにはあんまり通じなくて、
横からホスルトさんが、駄目だよーこの人酔ってるもんーって言えばいいと思います。
賢者様はマキシさんの横でうつらうつらしていると思う。
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( 2008/07/30)
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