なるほど精神の拘束とはこういうものかと、思う間もなかった、様な気がする。
最初に圧倒的な何かに引きずり込まれたのは覚えている。事態を理解しかけた頃には既にその「檻」は完成していて、思考と五感を奪われた。
それからはよく覚えていない。眠っていたわけではないのだろう。夢は見なかった。ただ少しだけ拘束の緩んだ間は微睡むようで、昔のことを思い出していた気がする。五感の拘束が緩んでも身動きが取れなかったから、窮屈だったという印象ばかりが強い。真っ暗で冷えた場所だった気もするが、そう思うのは視覚が無くて静かだったせいかもしれない。
自由にならない意識の底で、いつか来るかも知れない終わりを夢見ていた。
――それが解放にせよ、消滅にせよ。
最初に圧倒的な何かに引きずり込まれたのは覚えている。事態を理解しかけた頃には既にその「檻」は完成していて、思考と五感を奪われた。
それからはよく覚えていない。眠っていたわけではないのだろう。夢は見なかった。ただ少しだけ拘束の緩んだ間は微睡むようで、昔のことを思い出していた気がする。五感の拘束が緩んでも身動きが取れなかったから、窮屈だったという印象ばかりが強い。真っ暗で冷えた場所だった気もするが、そう思うのは視覚が無くて静かだったせいかもしれない。
自由にならない意識の底で、いつか来るかも知れない終わりを夢見ていた。
――それが解放にせよ、消滅にせよ。
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( 2008/10/12)
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