今回は相当女性向け成分の濃い話なので、そう言うのが駄目な方は絶対見ちゃ駄目です。
多分R-15……くらいです。
あんまり注意しろよ!と言って期待させてしまうのもどうかと思うのですが、とりあえず不快な思いをする方は極力減らしたいので、ご理解の程よろしくお願いいたします。
多分R-15……くらいです。
あんまり注意しろよ!と言って期待させてしまうのもどうかと思うのですが、とりあえず不快な思いをする方は極力減らしたいので、ご理解の程よろしくお願いいたします。
ゆるゆると突き入れた指を動かす度に、くちゅり、にちゃりと小さな水音が上がる。同時に零される、互いの湿った吐息。
うねる肉の熱さを感じながら、ミュルメクスは露わにされた首筋に口づけた。途端に組み敷いた体がぴくりと跳ね、漏れそうになった声を喉奥で押し殺す気配がする。敏感な反応にミュルメクスは小さく笑う。ランビリスは多分、首筋が弱い。いたずら心を起こして少しずつ位置を変えながら鎖骨の辺りに口づけを落としてやると、面白いように反応が返る。それがまるで彼を支配しつつあるようで、妙に昂ぶりを煽った。止せ、と声が上がるのを無視して鎖骨の窪みに舌を這わせたところで肩を押し上げられる。仕方なくミュルメクスが顔を上げると、こちらを軽く睨んでいるランビリスと目があった。だが、その青い瞳に浮かんでいるのは怒りというよりは焦れったさ、潤んだ瞳は泣いているのではなく、与えられる快感に蕩けはじめている。
その目に僅かに浮かんだ困惑と――期待の色を見て取った瞬間、火がついた。
求めるままに既に指を一本呑み込んでいる秘部の周囲を撫でると、それでランビリスも何をされるか悟ったのだろう、切羽詰まった声を上げる。
「…ぁ、待て……っ」
「待てない」
低く掠れた声で返し、ミュルメクスは無遠慮に二本目の指を突き入れた。唾液の滑りを借りた指は、予想したほどの抵抗はなくつぷりと入り込んでいったが、圧し拡げられる圧迫感からか、きゅうと肉壁が締め付けてくる。だが、うごめく肉壁のその淫靡さとは裏腹に、ランビリスは瞳を閉じて苦しげに息を詰める。あまりに締め付けられては指を動かすこともままならない。
「力を抜け。――怖いか?」
強張る体を労るように愛撫を加えながら囁けば、固く閉じられていた瞼が薄く開かれる。震えるような吐息が吐き出されると、僅かに締め付けがゆるんだ。
「怖い、というよりは……変な感じで」
そこまで言うと、ランビリスはまた瞳を閉じて、今度はゆっくりと息を吐く。それでだいぶ締め付けが緩む。
変、というのが異物感を指しているのか、或いはこの行為に対する抵抗についてなのかは解らなかったが、今更どちらなのか問いただしたところで、止まれそうになど無かった。ミュルメクスの言うとおり、力を抜こうと努力する様がひどく愛おしくて、ミュルメクスは一つ熱の籠もった吐息を吐くと、慎重に埋め込んだ指を動かした。
「っ……う、ぁ……!」
途端に上がる喘ぎ声、とはいえはっきりと声が上がったのは最初だけで、後はランビリス自身の掌と唇の間で圧し殺されてしまう。残念だが、今は好きなようにさせておく。どうせそのうち、そんなことには気が回らないくらい、快楽でどろどろに溶かしてやるつもりなのだから。――それに。
ミュルメクスはランビリスの反応を伺いながら、探るように指を動かす。そうしているうちに、ふと中指の先に触れるものがあった。ここだろうか、と思いながら撫で上げる。
圧し殺せなかった鋭い嬌声が上がり、反射的に逃げようとする腰に腕を回し拘束する。更に自らが何を感じているのか教え込むように、ミュルメクスは繰り返しそこを攻めた。
「あ、…ひ、ぅあ、あぁっ」
「いいのだろう、ここが」
思考の時間を与えるように、ミュルメクスは攻めの手を休める。だが、突然の性感が激しすぎたのか、まるで弄ぶような調子の問いにも、ランビリスは答えられず、乱れた吐息を零し、僅かに眉根を寄せて頼りなさげに視線を彷徨わせるだけだ。
快感に身悶える己の姿に戸惑い、また恥じているのだろう。その様は庇護欲と同時に――もっと快感に浸らせ、声を上げさせ、その理性ごと溶かしてしまいたいという欲望を煽り立てる。
――もっと乱してやりたい。戸惑いや躊躇いなど、解らなくなってしまうほどに。
突き動かされるままに再び攻めを開始しようと、
目が覚めた。
窓辺からは聞き慣れた鳥のさえずりが聞こえる。
……ゆっくりと状況を把握して、ミュルメクスは寝返りを打つ。視界に入った天井は、見慣れたアーマンの宿のもの、冒険者にしては豪勢なことに同室者は居らず、独り寝である。
そう、独り寝である。
「…………」
緩慢に身を起こすと、いい知れない虚しさと苛立ちをぶつけるように、ミュルメクスは枕を殴りつけた。が、無生物に当たったところで空しさが増すばかりだ。
行為を無理に迫るようなことはしない――と、ランビリスに誓いはしたものの、実際はこの有様である。妙に現実感のある淫夢を見て、虚しさとみじめさを募らせるばかり。
否、淫夢程度は以前もみることはあった。ただそれは、今よりもずっと頻度が低く、現実感も希薄で、今のように夢が覚めた後に苛まれるようなことはなかった。それが何故今になってこんな質の悪い夢を見るようになったのか――理由は解っている。
知ってしまったからだ。彼の体温の温さを、あの時垣間見た肌蹴られた胸肌を。
……口では何と言ったところで、頭と体はどうしようもなく正直だ。欲望は募るばかり、けれど誓ったからには――誓わなくとも、ランビリスに距離を置かれるようなことは避けたいが――欲望は宥め賺して封じ込めておかねばならない。これは、……正直に言えば、辛い。自業自得と言えばそれまでだが、知ってしまった以上、余計に辛い。
募る飢餓にも似た気持ちを逃すように、ミュルメクスは深く深く息を吐いた。
自分は一体いつまでこの衝動を抑えきれるだろうか。堪えきれずに誓いを破る方が先か、それとも自分がおかしくなる方が先だろうか。
うねる肉の熱さを感じながら、ミュルメクスは露わにされた首筋に口づけた。途端に組み敷いた体がぴくりと跳ね、漏れそうになった声を喉奥で押し殺す気配がする。敏感な反応にミュルメクスは小さく笑う。ランビリスは多分、首筋が弱い。いたずら心を起こして少しずつ位置を変えながら鎖骨の辺りに口づけを落としてやると、面白いように反応が返る。それがまるで彼を支配しつつあるようで、妙に昂ぶりを煽った。止せ、と声が上がるのを無視して鎖骨の窪みに舌を這わせたところで肩を押し上げられる。仕方なくミュルメクスが顔を上げると、こちらを軽く睨んでいるランビリスと目があった。だが、その青い瞳に浮かんでいるのは怒りというよりは焦れったさ、潤んだ瞳は泣いているのではなく、与えられる快感に蕩けはじめている。
その目に僅かに浮かんだ困惑と――期待の色を見て取った瞬間、火がついた。
求めるままに既に指を一本呑み込んでいる秘部の周囲を撫でると、それでランビリスも何をされるか悟ったのだろう、切羽詰まった声を上げる。
「…ぁ、待て……っ」
「待てない」
低く掠れた声で返し、ミュルメクスは無遠慮に二本目の指を突き入れた。唾液の滑りを借りた指は、予想したほどの抵抗はなくつぷりと入り込んでいったが、圧し拡げられる圧迫感からか、きゅうと肉壁が締め付けてくる。だが、うごめく肉壁のその淫靡さとは裏腹に、ランビリスは瞳を閉じて苦しげに息を詰める。あまりに締め付けられては指を動かすこともままならない。
「力を抜け。――怖いか?」
強張る体を労るように愛撫を加えながら囁けば、固く閉じられていた瞼が薄く開かれる。震えるような吐息が吐き出されると、僅かに締め付けがゆるんだ。
「怖い、というよりは……変な感じで」
そこまで言うと、ランビリスはまた瞳を閉じて、今度はゆっくりと息を吐く。それでだいぶ締め付けが緩む。
変、というのが異物感を指しているのか、或いはこの行為に対する抵抗についてなのかは解らなかったが、今更どちらなのか問いただしたところで、止まれそうになど無かった。ミュルメクスの言うとおり、力を抜こうと努力する様がひどく愛おしくて、ミュルメクスは一つ熱の籠もった吐息を吐くと、慎重に埋め込んだ指を動かした。
「っ……う、ぁ……!」
途端に上がる喘ぎ声、とはいえはっきりと声が上がったのは最初だけで、後はランビリス自身の掌と唇の間で圧し殺されてしまう。残念だが、今は好きなようにさせておく。どうせそのうち、そんなことには気が回らないくらい、快楽でどろどろに溶かしてやるつもりなのだから。――それに。
ミュルメクスはランビリスの反応を伺いながら、探るように指を動かす。そうしているうちに、ふと中指の先に触れるものがあった。ここだろうか、と思いながら撫で上げる。
圧し殺せなかった鋭い嬌声が上がり、反射的に逃げようとする腰に腕を回し拘束する。更に自らが何を感じているのか教え込むように、ミュルメクスは繰り返しそこを攻めた。
「あ、…ひ、ぅあ、あぁっ」
「いいのだろう、ここが」
思考の時間を与えるように、ミュルメクスは攻めの手を休める。だが、突然の性感が激しすぎたのか、まるで弄ぶような調子の問いにも、ランビリスは答えられず、乱れた吐息を零し、僅かに眉根を寄せて頼りなさげに視線を彷徨わせるだけだ。
快感に身悶える己の姿に戸惑い、また恥じているのだろう。その様は庇護欲と同時に――もっと快感に浸らせ、声を上げさせ、その理性ごと溶かしてしまいたいという欲望を煽り立てる。
――もっと乱してやりたい。戸惑いや躊躇いなど、解らなくなってしまうほどに。
突き動かされるままに再び攻めを開始しようと、
目が覚めた。
窓辺からは聞き慣れた鳥のさえずりが聞こえる。
……ゆっくりと状況を把握して、ミュルメクスは寝返りを打つ。視界に入った天井は、見慣れたアーマンの宿のもの、冒険者にしては豪勢なことに同室者は居らず、独り寝である。
そう、独り寝である。
「…………」
緩慢に身を起こすと、いい知れない虚しさと苛立ちをぶつけるように、ミュルメクスは枕を殴りつけた。が、無生物に当たったところで空しさが増すばかりだ。
行為を無理に迫るようなことはしない――と、ランビリスに誓いはしたものの、実際はこの有様である。妙に現実感のある淫夢を見て、虚しさとみじめさを募らせるばかり。
否、淫夢程度は以前もみることはあった。ただそれは、今よりもずっと頻度が低く、現実感も希薄で、今のように夢が覚めた後に苛まれるようなことはなかった。それが何故今になってこんな質の悪い夢を見るようになったのか――理由は解っている。
知ってしまったからだ。彼の体温の温さを、あの時垣間見た肌蹴られた胸肌を。
……口では何と言ったところで、頭と体はどうしようもなく正直だ。欲望は募るばかり、けれど誓ったからには――誓わなくとも、ランビリスに距離を置かれるようなことは避けたいが――欲望は宥め賺して封じ込めておかねばならない。これは、……正直に言えば、辛い。自業自得と言えばそれまでだが、知ってしまった以上、余計に辛い。
募る飢餓にも似た気持ちを逃すように、ミュルメクスは深く深く息を吐いた。
自分は一体いつまでこの衝動を抑えきれるだろうか。堪えきれずに誓いを破る方が先か、それとも自分がおかしくなる方が先だろうか。
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( 2010/07/02)
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